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小説 作者順 索引 【更新日 2021年4月5日】

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 小説とは活字を読むものではなく、その文章を生み出した作家の個性を読むものだと思います。そのため、レビュー済みの小説を作者ごとにまとめました。
 
 その人の作家性を把握できる数の著作を読んでいる場合は特徴も併せて書いています。代表作は基本的に自分が実際に読んだ作品のみを記載しています。
 
おすすめ度
 
☆☆☆ 超おすすめ
☆☆  かなりおすすめ  
☆   おすすめ
 

あ行

日日日(あきら)

タイトル
出版年
おすすめ
鏡の国のアイリス SCP Foundation #1
2018年
 

天野 純希(あまの すみき)

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得意ジャンル
・歴史 時代小説
 
代表作
・南海の翼 長宗我部元親正伝
 
タイトル
出版年
おすすめ
南海の翼 長宗我部元親正伝
2010年
 

乾 緑郎(いぬい ろくろう)

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得意ジャンル
・SF
・歴史 時代小説
・ミステリー
 
代表作
・完全なる首長竜の日
・機巧のイヴシリーズ
・ツキノネ
 
-機巧のイヴシリーズ-
タイトル
出版年
おすすめ
機巧のイヴ #1
2014年
☆☆☆
機巧のイヴ -新世界覚醒篇- #2
2018年
機巧のイヴ -帝都浪漫篇- #3
2020年
☆☆
 
タイトル
出版年
おすすめ
完全なる首長竜の日
2011年
ツキノネ
2019年
 
作家性
 
 乾緑郎小説の特徴は、作品のリアリティを地に足着いた職業描写から構築していくことです。例え架空の世界が舞台だとしても、仕事の細部を綿密に描くことでその場所で生きる人々の息遣いが感じられ、あっという間に体に物語が馴染んでしまいます。
 
 それ以外も、登場人物の自然な長所や短所の設定の仕方や、その人が抱える些細な悩みから壮絶なトラウマまで、等身大の人間の苦悩を描く手腕に長けており、どれほど悪人に見えても普段はひた隠す弱みがポロッとこぼれる瞬間があるなど、人間観察力の鋭さが窺えます。
 
 文体は極めてシンプルで派手さはないものの、作家としての足腰が頑強で、その隙の無い確かな力量が魅力です。
 

岩井 志麻子(いわい しまこ)

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得意ジャンル
・ホラー
 
代表作
・ぼっけえ、きょうてえ
 
タイトル
出版年
おすすめ
ぼっけえ、きょうてえ
1999年
☆☆
 

冲方 丁(うぶかた とう)

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得意ジャンル
・SF
・歴史 時代小説
 
代表作
・蒼穹のファフナー(アニメ脚本)
・マルドゥックシリーズ
・天地明察
・光圀伝
 
-マルドゥックシリーズ-
タイトル
出版年
おすすめ
マルドゥック・ヴェロシティ #1
2006年
マルドゥック・ヴェロシティ #2
2006年
☆☆
マルドゥック・ヴェロシティ #3
2006年
☆☆
マルドゥック・フラグメンツ
2011年
マルドゥック・アノニマス #1
2016年
マルドゥック・アノニマス #2
2016年
マルドゥック・アノニマス #3
2018年
 
タイトル
出版年
おすすめ
微睡(まどろ)みのセフィロト
2002年
天地明察
2009年
☆☆☆
光圀伝
2012年
☆☆☆
 
初めての一冊はコレ!
・天地明察
 
 江戸時代の前期を舞台に、まともに機能しなくなった暦法である宣明暦せんみょうれきを改暦するため、変化を嫌う権力と長きに渡って政治的な攻防を繰り広げた渋川春海の人生を力強く描いた伝記小説です。
 
 冲方丁の代表作と言っても過言ではない時代小説で、他のどんな小説にも遅れを取らないほど面白さが突き抜けています。文体がライトノベル調なため時代小説としては読みやすく、自分の好きな物への愛と情熱で世の中を変革するストーリーは最高で、読んでいると自然と胸が熱くなります。
 
 旧時代的な人間など気にもせず未来だけ見続ける情熱的な登場人物の魅力、退屈さなど微塵も寄せ付けないストーリー、人間にとって失敗することがいかに大事なのかという失敗をポジティブに捉えるメッセージ性と、小説のどこを切り取っても冲方丁らしさの結晶で、初めて読むならこの本がベストです。
 
 
作家性
 
 冲方作品の特徴はスタイリッシュで知的かつ、韻を踏むように言葉が並ぶリズミカルな文体です。作風に応じて文体を細かく調整するため冲方小説を読んでいるという強烈な快感が味わえます。
 
 文体へのこだわりの強さと相性が良いのか、サイバーパンク小説は出色の出来です。
 
 根っからのSF体質で、テクノロジーの発達に伴い人間の生活習慣や価値観がどのような影響を受けるのかという視座はじめ「この人は体がSFで出来ているんだな」というのが一発で分かるほど濃厚なSFオーラを発しているのも特徴。
 
 それに加え、人物の内面に深く潜り自身でも気付いていない本当の自分を発見させることで殻を破り成長させる人間ドラマも得意としており、キャラクターが活き活きしているのも魅力の一つです。
 

小野 不由美(おの ふゆみ)

得意ジャンル
・ホラー
・伝奇
・ファンタジー
 
代表作
・東亰異聞
・屍鬼
・十二国記シリーズ
・残穢
 
-十二国記シリーズ-
タイトル
出版年
おすすめ
魔性の子
1991年
丕緒の鳥
2013年
☆☆
白銀の墟 玄の月 #1
2019年
白銀の墟 玄の月 #2
2019年
白銀の墟 玄の月 #3
2019年
白銀の墟 玄の月 #4
2019年
 
タイトル
出版年
おすすめ
東亰異聞(とうけいいぶん)
1994年
☆☆
黒祠(こくし)の島
2001年
残穢(ざんえ)
2012年
 
作家性
 
 小野不由美作品の特徴は、硬質な文体と、神経質とも思えるほどの細やかな風景描写、読者に厳しい現実を突きつけるような硬派なメッセージ性です。
 
 この世のどこにも自分を甘やかしてくれる都合の良い他者も、心地良いだけの安息の地も存在しない、フィクションへの安易な逃避も絶対に許さないという極めて厳格な態度が貫かれた小説が多く、作者の現実主義な性格が透けて見えます。
 
 そのため、多くの小説は硬質な文章が手強く、『十二国記』など特定のシリーズを除き、全体的に読み辛い傾向があります。かと思いきや、『東亰異聞』のような妖しく甘い文体で書かれた伝奇小説もあり、作家としての守備範囲の広さは圧倒的です。
 

か行

鎌池 和馬(かまち かずま)

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代表作
・とある魔術の禁書目録(インデックス)
・ヘヴィーオブジェクト
 
-ヘヴィーオブジェクトシリーズ-
タイトル
出版年
おすすめ
ヘヴィーオブジェクト #1
2009年
ヘヴィーオブジェクト 採用戦争 #2
2010年
ヘヴィーオブジェクト 巨人達の影 #3
2010年
ヘヴィーオブジェクト 電子数学の財宝 #4
2011年
ヘヴィーオブジェクト 死の祭典 #5
2011年
ヘヴィーオブジェクト 第三世代への道 #6
2012年
ヘヴィーオブジェクト 亡霊達の警察 #7
2013年
 

貴志 祐介(きし ゆうすけ)

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得意ジャンル
・ホラー
・SF
・ミステリー
 
代表作
・黒い家
・天使の囀り
・青の炎
・クリムゾンの迷宮
・新世界より
・硝子のハンマー(防犯探偵・榎本シリーズ)
・悪の教典
・罪人の選択
 
-防犯探偵・榎本シリーズ-
タイトル
出版年
おすすめ
硝子のハンマー
2004年
狐火の家
2008年
鍵のかかった部屋
2011年
ミステリークロック
2017年
 
-小説-
タイトル
出版年
おすすめ
十三番目の人格 ISOLA
1996年
黒い家
1997年
☆☆
天使の囀り
1998年
☆☆☆
クリムゾンの迷宮
1999年
青の炎
1999年
悪の教典
2010年
ダークゾーン
2011年
雀蜂
2013年
罪人の選択
2020年
 
-小説以外の書籍-
タイトル
出版年
おすすめ
極悪鳥になる夢を見る
2013年
☆☆
エンタテインメントの作り方 売れる小説はこう書く
2015年
 
初めての一冊はコレ!
・ホラー小説なら『黒い家』or『天使の囀り』
・サスペンスなら『クリムゾンの迷宮』
・SFなら『新世界より』
・本格ミステリーなら『硝子のハンマー』
 
 個人的に一番おすすめなのは『天使の囀り』です。最高傑作は『新世界より』ですが、こちらはSFとして濃密すぎる上にボリュームが長大であまり読みやすい作品ではありません。その点『天使の囀り』はテンポ良くかつ完成度もずば抜けて高く欠点らしい欠点がありません。
 
 『クリムゾンの迷宮』も謎のゲームに参加した者たちが生き残りを賭け互いに殺し合う過酷なサバイバルデスゲームもので読みやすさという点においてはトップクラスです。
 
作家性
 
 貴志祐介作品の最大の特徴は、どの作品もリーダビリティ(読みやすさ)を重視して書かれていることです。そのため一度小説に夢中になると時間を忘れ一気読みしてしまうことが多々あります。
 
 作家としての姿勢も大人で、作品のメッセージ性が強く読者に何かしらの問題を提起するような真摯な姿勢で書かれた小説が大半のため、ただ楽しいだけでなく苦い後味を残す作品も多くあります。
 
 SFを書く際にはまずその世界の異様さを象徴する架空の生き物をベースに世界観を構築することが多く、生き物への造詣の深さも貴志祐介作品を読む醍醐味の一つです。
 
 それに、関西人ということもあるのか、ほとんどの小説に笑いが散りばめられており、コテコテのものから知的な笑わせ方まで幅広いユーモアを堪能でき親しみやすいのも特徴。
 
 読みやすい上に、アイデア・プロット・メッセージ性・情報のディテールと平均値がおしなべて高くハズレが極端に少ないため、どの作品でもほぼ安心して読める信頼できる作家です(中には雀蜂すずめばちのようなトンデモ作品もあります)。
 

京極 夏彦(きょうごく なつひこ)

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得意ジャンル
・伝奇
・ミステリー
 
代表作
・百鬼夜行シリーズ
・嗤う伊右衛門
・遠野物語remix(リミックス)
 
-百鬼夜行シリーズ-
タイトル
出版年
おすすめ
魍魎の匣 #2
1995年
☆☆☆
狂骨の夢 #3
1995年
鉄鼠(てっそ)の檻 #4
1996年
☆☆
絡新婦(じょろうぐも)の理 #5
1996年
塗仏(ぬりぼとけ)の宴 宴の支度 #6(前編)
1998年
塗仏(ぬりぼとけ)の宴 宴の始末 #6(後編)
1998年
 
タイトル
出版年
おすすめ
嗤う伊右衛門(いえもん)
1997年
☆☆
遠野物語remix(リミックス)
2013年
☆☆☆
 
作家性
 
 京極夏彦作品の最大の特徴は本を読む際の快感を最大まで高める小説デザインの徹底ぶりです。
 
 目を楽しませてくれる表紙から、一つ一つ厳選され尽くした言葉、読書のテンポをコントロールする場面の繋ぎ方を始めとした各種リーダビリティ(読みやすさ)への配慮と、その徹頭徹尾こだわりが行き届いた読書体験は格別です。
 
 作家として無類の才能があるだけでなく、デザインセンスまで優れており、小説を読むという行為がいかに贅沢なのかを教えてくれます。
 

さ行

澤村 伊智(さわむら いち)

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得意ジャンル
・ホラー
 
代表作
・比嘉姉妹シリーズ
 
タイトル
出版年
おすすめ
ぼぎわんが、来る
2015年
 

城山 三郎(しろやま さぶろう)

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得意ジャンル
・経済小説
・歴史 時代小説
 
代表作
・官僚たちの夏
・秀吉と武吉
 
タイトル
出版年
おすすめ
秀吉と武吉 -目を上げれば海-
1986年
☆☆
 

鈴木 光司(すずき こうじ)

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代表作
・リング
・仄暗い水の底から
 
タイトル
出版年
おすすめ
リング
1991年
 

た行

津原 泰水(つはら やすみ)

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得意ジャンル
・幻想文学
 
代表作
・妖都
 
タイトル
出版年
おすすめ
妖都
1997年
☆☆☆
 

な行

野島 一人(のじま ひとり)

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得意ジャンル
・SF
 
タイトル
出版年
おすすめ
デス・ストランディング(ノベライズ)
2019年
 

野尻 抱介(のじり ほうすけ)

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得意ジャンル
・SF
 
タイトル
出版年
おすすめ
南極点のピアピア動画
2012年
☆☆
 

は行

火坂 雅志(ひさか まさし)

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得意ジャンル
・伝奇
・歴史 時代小説
 
タイトル
出版年
おすすめ
天地人
2006年
☆☆
 

ま行

光瀬 龍(みつせ りゅう)

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得意ジャンル
・SF
・歴史 時代小説
 
代表作
・百億の昼と千億の夜
 
タイトル
出版年
おすすめ
百億の昼と千億の夜
1967年
☆☆☆☆☆
☆☆☆☆☆
 

三津田 信三(みつだ しんぞう)

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得意ジャンル
・ホラー
・ミステリー
 
代表作
・刀城言耶シリーズ
 
-刀城言耶シリーズ-
タイトル
出版年
おすすめ
厭魅(まじもの)の如き憑くもの #1
2006年
凶鳥(まがとり)の如き忌むもの #2
2006年
首無の如き祟るもの #3
2007年
☆☆
山魔(やまんま)の如き嗤うもの #4
2008年
水魑(みづち)の如き沈むもの #5
2009年
幽女の如き怨むもの #6
2012年
 
作家性
 
 数ある三津田信三作品の中でも刀城言耶シリーズの特徴は読者の興味を引っ張り続ける構成の巧みさです。序盤こそゆったりですが、一章ごとにラストに衝撃展開がありそのまま次の章を連続で読ませてしまう工夫が施され、勢いが付くと途中から一気読みしてしまう吸引力があります。
 
 しかもラストの推理パートの楽しさが突出して高く、次から次にリズミカルに謎が氷解していくくだりは快感を伴います。
 
 作品によっては怪異が生まれてしまった痛ましい背景を丁寧に描くことで被害者に優しく寄り添うという、ホラーとして真っ当な姿勢も垣間見え安心して読めます。
 

や行

山本 兼一(やまもと けんいち)

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得意ジャンル
・歴史 時代小説
 
代表作
・火天の城
 
タイトル
出版年
おすすめ
火天(かてん)の城
2004年
☆☆
 

ら行

わ行

和田 竜(わだ りょう)

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得意ジャンル
・歴史 時代小説
 
代表作
・のぼうの城
・忍びの国
・小太郎の左腕
・村上海賊の娘
 
タイトル
出版年
おすすめ
のぼうの城
2007年
☆☆
忍びの国
2008年
☆☆
小太郎の左腕
2009年
村上海賊の娘
2013年
☆☆
 
作家性
 
 和田竜作品の特徴は、作中で歴史資料や文献を細かく引用し史実に目配せをしながらも、リアリティは無視する破天荒すぎる作風です。
 
 史料の引用が小説に歴史的な厚みを出すためではなく、読者を戦国時代の人々特有の気質や気性に無理なく馴染ませるためにこそ活用され、初めて触れた際はその大胆不敵さに衝撃を受けます。
 
 平均的な歴史小説の作法とは一線を画する娯楽活劇特化型スタイルと、現代の人間とはかけ離れた死生観や人生哲学を持つ登場人物が暴れ回る作風とが完璧な相乗効果を生み出しており、間違いなく和田竜作品でないと味わえない妙味があります。
 
 
 
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