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「バタフライエフェクト2」 〈レビュー・感想〉 写真がセーブポイントになるタイムリープシリーズ二作目

トレーラー

評価:55/100

作品情報
公開日(日本) 2007年10月13日
上映時間 92分

あらすじ

 
 ニックは、写真家の恋人はじめ仲間たちとともに休暇のため湖へと訪れていた。しかし会社からの急な仕事の呼び出しで渋々帰路に着く途中で交通事故を起こし、自分以外の全員が死亡するという悲惨な出来事に見舞われる。
 
 ニックが愛する恋人を失ったショックから立ち直れないまま1年が過ぎたある日。幼少期にも経験した写真の中に写る人物が動き出すという不可解な症状が再発する。
 
 そして、恋人たちと一緒に湖で撮影した写真を眺めていた次の瞬間、ニックは1年前の事故の直前の湖にタイムリープしており……。
 

写真というセーブポイントまで戻れる能力の描き方が下手

 
 本作は、主人公が写真を眺めているとその写真が撮影された時期まで時間を遡れるという能力が話の中心のわりに、カメラや写真という重要なアイテムの描写が不足しており唐突な印象を受けました。
 
 写真家のヒロインと付き合いだしたキッカケもヒロインの写真家としての腕が自分の写真が動いている様に見えてしまうという症状と関係していたという設定にしたほうが短い尺の中で効率的に二人の特別性を説明できたはずです。
 
 この主人公と写真との関連付けが弱すぎるという問題のせいで、序盤から駄作感が漂い、意識が話にスムーズに馴染んでくれませんでした。
 

お粗末すぎて論外な脚本

 
 この話の目的は死んでしまった大切な恋人(もしくは仲間)を助け出すということのはずなのに、その動機付けが非常に弱く、途中から話の推進力が尽き退屈でした。
 
 まず、序盤に主人公のバックボーンを掘り下げないまま話を始めてしまったために、見ている側は主人公のニック視点の話なのか、ヒロインのジュリー視点の話なのか混乱する作りになっておりそこが大きくマイナス。
 
 恋人への思いが時間を巻き戻してしまうという非現実的な現象に対し、見ている側を問答無用で共感させるにはこの程度の浅い関係性描写では足りず物足りませんでした。
 
 次に、割と序盤であっさりヒロインを助け事なきを得てしまうことで話が失速してしまうという問題。さらにあまつさえ今度は自分をクビにした上司に仕返しをするというヒロインの命と一切の関係ない理由で時間を巻き戻し、ヒロイン以外の女と浮気し出し、ストーリーが崩壊します。
 
 主人公の行動に呆れ果てもはや恋人への愛を疑い話への興味すら失せてしまいました。
 
 この映画はひとえに切実さが足りていません
 
 主人公が切実に悩み、その切実さゆえに非現実的なことが起こり、その結果より悲惨な出来事に見舞われてしまうというエスカレーション感がなく、話に興味が持てません。
 
 そのため最初の段階では辛うじてあったはずの恋人を救いたいという動機が強化されるどころか完全に消失し、映画を見終わると何のために時間を遡っていたのか分からないという疑問だけがぽつんと残ります。
 

最後に

 
 映像もお世辞にも全編それだけで持たせられるほどの魅力はなく、脚本のつまらなさと相まって見ているのが若干苦痛な作品でした。
 

バタフライエフェクトシリーズ