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【PS2】凶悪な超高難易度で第二次世界大戦を体感する死にゲーFPS 『メダル・オブ・オナー/史上最大の作戦』 〈レビュー・感想〉

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プレイ動画

評価:55/100

作品情報
ジャンル FPS
発売日(日本国内) 2002年10月4日
開発(デベロッパー) 2015, Inc.
開発国 アメリカ

短評

 
 最低のイージーモードでもクリアすることすら困難なほど高難易度で、終盤はほとんど死にゲーと化します。
 
 エリアチェンジを最小に抑えることでシームレスなプレイを心がけているなど、現在プレイしてもこだわりに感心する箇所は多々あります。しかし、操作性は悪く、何よりも難易度があり得ないくらいバカ高いせいで、プレイ中はほぼストレスしか溜まりませんでした。
 

デフォルトのキーコンフィグの酷さ

 
 このゲームはまず最初にキーコンフィグをいじり、現在のFPSやTPSに近いボタン配置に変更しないと直感的に操作し辛く、まともにプレイできません。初期だとリロードがR2ボタンだったり、□と○ボタンが次の武器・前の武器に変更だったりと、現在のゲームではあり得ないような配置になっています。
 
 自分の場合は『コールオブデューティ』など平均的なシューターに近い□でリロード、△で次の武器、○でしゃがむ・立つに変更しました。
 

操作性に難があり過ぎな高難易度FPS

 
 本作の最大の問題点はエイミング時のレスポンスの悪さです。元々PCでのマウス操作を無理やりコンシューマ用に直したようなやっつけぶりで、まともに動いてくれません。
 
 感度調節が不可能なため右スティックだけではきつく、移動エイムも混ぜないとただ敵に弾を当てることすら困難です。しかも当たり判定が厳しいのか、当たっている手応えを感じても実際は当たっていないことも多々ありました。
 
 さらに、第二次世界大戦の時代の銃火器のため装弾数が少な目で、その上リロード速度も体感的に遅く設定されています。そのため、エイミングが不便でただでさえ弾がまったく当たらないのにすぐ弾切れで時間の掛かるリロードをくり返させられ、終始快適性とは無縁でした。
 
 他のシューティングゲームでは武器が複数から選択可能な場合、なにを差し置いても一番リロードが速い武器を選ぶくらいリロードが遅いことが苦痛な自分としては、この遅さは耐え難いものがあります。
 
 ただ、敵が弾切れした時もコチラと同様リロードに時間が掛かり隙だらけとなるため、「そうだよね、リロードに時間掛かってうんざりだよね」と、まるで鏡を見ているような気分となり、苦笑いすることもありました。
 
 操作性の悪さもさることながら、さらに追い打ちをかけるようにプレイヤーを苦しめるのが極悪な難易度です。終盤は最低のイージーモードにしてもクリアが不可能なのではと思うほどの高難易度ぶりで、徐々に回復アイテムと敵の位置を記憶しなければならない死にゲーと化していきます。
 
 長めのステージ中にチェックポイントが存在せず、死ぬとステージの頭からやり直しという仕様も高難易度に拍車をかけており、何度も心が折れそうになりました。
 

志の高さが垣間見られるシームレス志向や荘厳な音楽

 
 操作性が極悪なことと、高難易度で終盤はただただ苦痛という問題を一旦脇に置くと、発売当初では凝りに凝った趣向であった数々の試みに感心します。
 
 遊び心溢れるメニュー画面や、ムービーを挟み決してゲームプレイをぶつ切りにしない視覚演出など、今では当たり前でも当時は斬新だったであろう挑戦から作り手の志の高さが伺えます。
 
 特に驚いたのがミッションの一つ一つが広めのマップを採用し、エリア移動などの区切りを意識させないことです(一部強制移動エリアもあります)。
 
 この時期ならまだまだエリア移動処理が当たり前なのに、一つ一つの巨大ステージの中でシームレスに物語が展開するためゲームの流れが途切れず非常に好感触でした。
 
 音楽も手を抜かず、クワイア(多重コーラス)のBGMは単体としては非常に豪華で、ここまでFPSで荘厳なBGMは珍しいのではないかと思うほど存在感がありました。しかし、ストーリーは薄く、全体的にドラマ性に乏しいため音楽がゲームを盛り上げているかと言われると微妙です。単調なミッションに荘厳な音楽がバックで流れているだけで、その音楽がゲームプレイとダイナミックに融合しておらず、そこは惜しいなと思います。
  

最後に

 
 挑戦している箇所は多く、褒めようと思えばいくらでも褒められますが、とにかく終盤のあまりにも理不尽な難易度の高さに何度も心が折れそうになり、そこをなんとか踏ん張ってクリアしたという個人的な思い入れ以上のものがほとんどありませんでした。
 
 極悪な難易度のせいで達成感ではなく、苦痛から解放された安堵しかありませんでした。
 

メダル・オブ・オナーシリーズ

 

 
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