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評価:50/100
ジャンル | RPG? |
発売日(日本国内) | 1993年3月5日 |
開発(デベロッパー) | コブラチーム、ウィンキーソフト |
ゲームの概要
このゲームは、漫画『ジョジョの奇妙な冒険』の第3部スターダストクルセイダースを原作とするスーパーファミコンのRPGです。
ジャンルとしてはRPGですが、そもそも敵との戦闘がほぼ全て強制イベント扱いなため自由にレベルを上げることができず、上っ面だけのRPGもどきでしかありません。
さすがに、これをRPGと呼ぶのは抵抗があります
ゲームの全てが横スクロールで出来ており、原作同様に日本やインド、エジプトなどの街や建物内を横スクロール移動しながら第3部で登場したDIO配下のスタンド使いたちと戦っていくというゲーム内容です。
ゲームとしては一つたりとも褒める要素がないほど完成度が低く、ジョジョの関連作品としても、一本のゲームとしても到底満足できるものではありませんでした。
原作へのこだわりがむしろ邪魔
このゲームは、大きく分けて街や建造物を横スクロール画面で移動する探索パート(アドベンチャーパート)と、敵スタンド使い(スタンド使いではないザコ敵もいます)とのスタンドバトルの二つが主です。
ハッキリ言ってどちらも非常に出来が悪く、原作を知っていても退屈、知らないと何をやっているのか意味不明というアンバランスさで、到底満足いくようなものではありませんでした。
第3部を原作としているものの、とにかく全体が超スピードのダイジェスト版で、しかも余計なのが原作の展開をそのままゲーム内で再現しようとするあまりゲーム的な流れをことごとく無視しており、唐突に誰だか分からない相手との強制戦闘が連続するヘンテコなゲームになっています。
10~15分に一人くらいずつ敵スタンド使いを倒していくため、第3部に登場したスタンド使いたちがほぼザコにしか見えません
唯一このゲームで凄かったのは、第3部に登場するほとんどのスタンドがドット絵で表現され、戦闘時に軽くアニメーションするというビジュアル面に対するこだわりでした。
ダービー(兄)やオインゴ、ボインゴ兄弟など、非戦闘系のスタンドは登場しません。ただ、なぜかダービー(弟)のスタンドだけはバリバリ戦闘するため違和感が凄まじいです
スーファミのRPGだと、ただドット絵を揺らしたり点滅させたり、エフェクトで誤魔化したりで簡易的に攻撃を表現することも多い中、このゲームは登場する全スタンドが攻撃時にアニメーションで動くため、豪華と言えば豪華です。
ただ、このビジュアル面へのこだわりがゲーム的には完全に裏目に出ており、攻撃する度に長ったらしい攻撃アニメーションを見せられ、テンポが悪くかったるいだけでした。
このように、原作を再現しようと頑張っている部分こそがことごとくゲームのテンポを悪化させており、プレイしていて「お願いだからジョジョっぽくしないでくれ・・・」と何度もため息が出ました。
これに比べると『ミニ四駆レッツ&ゴー パワーWGP2』の原作再現度の高さはケタ外れに凄かったなと改めて思います
謎の横スクロール探索パート
このゲーム最大の謎は、移動が全て横スクロール方式という点です。
理由を考えると、多分二頭身のドット絵など、原作の荒木飛呂彦タッチの絵柄をデフォルメして損ねたくなかったためだと思います。わざわざほぼ全てのスタンドをドット絵のアニメーションで動かすというビジュアル面へのこだわりから見ても、原作の絵柄を忠実にドット絵にしそれを強引に動かせる横スクロール方式にしたのではないかという仮説が浮かびます。
その結果、良い意味ではなく悪い意味で“奇妙”な見た目のゲームになっており、誰しもパッと見ただけでこのゲームに対する興味を失うほどゲテモノ臭が漂っています。
見た目が珍妙なだけでなく、中身も二流、三流のアドベンチャーゲームもどきでしかなく、一応ポイント&クリック式のように目当ての場所をプレイヤーが自由に調べることも出来ますが、この部分はまったくゲーム的に機能していません。
本当に一部怪しい箇所を調べる謎解き要素として使うのみでそれ以外はアイテムの回収くらいしか利用価値がなく、もっとゲーム性とうまく絡めないのかと不満でした。
これで敵スタンドの待ち伏せや擬態を発見するなど、いくらでもゲーム的に利用できそうなのにほとんど使われないのが謎です
この探索パートは任意の場所を調査できる以外のこだわりも多く、なんと移動時に承太郎だけでなく、ジョセフやアヴドゥル、花京院、ポルナレフ、さらに犬のイギーまで全メンバー移動キャラ交換が可能など、無駄な豪華さに首をかしげることが多々ありました。
全ての豪華さがゲーム的に無意味どころか邪魔なのでありがたくはないですけどね
結果、探索パートはひたすら行けるところは全て歩き回り総当たりでイベントを潰すだけの単調な作業で、アドベンチャーゲームのように頭を使う謎解きなどの面白さは微塵もありません。
テンポが最悪なスタンドバトル
このゲームの売りの一つであろうスタンドバトルですが、コチラも探索パート同様に無駄にこだわればこだわるほどそれが裏目に出ており、散々な出来でした。
まず、前述した通り攻撃時にいちいち攻撃アニメーションが流れるのでテンポが最悪です。スタンドどころかただのザコ敵の攻撃にすらアニメーションが挿入されるので毎回イライラします。
しかもオーソドックスなターン制バトルに無理矢理ジョジョっぽさを加えようと“調べる”というコマンドを入れ、特定の敵スタンドは調べてからでないと倒せなくするなど、とにかく手間を入れたがるため、いちいち面倒でしかありません。
探索パートと同じで、調べるコマンドも総当たりの作業でしかなく、それを使えば効果的に倒せるのではなく、正解が出るまでひたすら強制的に全キャラ分繰り返すだけなので、こちらも面倒なだけでした。
一応、原作の漫画でそのスタンドと戦ったキャラクターに調べさせると高確率でイベントが起こるので、原作ファンへのサービスと言えばそうかもしれません
それ以外も戦闘パートは本当に酷く、ゲーム全体の6割くらいのステータスはなぜ存在しているのか不明なものだらけで、敵のバランス調整もメチャクチャにぶっ壊れていて弱い奴は弱いだけで何の歯応えもなく、かと思いきやヴァニラアイスやDIOというラストに戦う二人だけは尋常ではないほどの強敵で超難易度など、まともなゲームを期待してはいけないクソゲーっぷりでした。
このゲームの問題点を端的に言うと引き算がまったく出来ないことです。
キャラクターにバイオリズムを設定し、戦闘の発生タイミングによって好調か不調かで影響が出るとか、各キャラ固有のストレス値がバイオリズムに影響するとか、タロット占いでバイオリズムに良い影響を与えるアイテムを占うなど、あれもこれも取り入れて一つも面白さに貢献できておらず、最後まで「そんなことよりテンポを良くしろ!!」としか思いませんでした。
このバイオリズムのせいでジョジョの全スタンドの中でも最強クラスであるスタープラチナより他のスタンドのほうが攻撃力が高くなるなど、むしろジョジョ感を削いでいます
おわりに
クリアまで約6時間30分ほど。ヴァニラアイス戦やラスボスのDIO戦はラッキーで勝てたくらい超高難易度で、バイオリズムがちょっとでも下がっていると一撃でやられるためもう二度と戦いたくないほどの理不尽さでした。
原作を誤魔化さず全てのキャラクターやスタンドにドット絵を作り、さらにスタンドにはそれぞれアニメーションまで用意するなど、こだわりは理解できますが、ゲームとしては文句なしのクソゲーで原作好きとか関係なく誰にもオススメできません。
最後まで何か物足りないと思ったらジョジョという割にジョジョ立ちや“ゴゴゴゴゴ”などの擬音が一切登場しないせいでした
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