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「How to Survive(ハウツーサバイバル)」  〈レビュー・感想〉

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トレーラー

評価:80/100

作品情報
発売日(日本国内) 2014年3月4日
開発(デベロッパー) EKO Software
開発国 フランス

短評

 
 低価格ながら、クラフト・サバイバル・スキルツリー(成長要素)など一通りのシステムが過不足なく完備されており、フルプライスゲームにも引けを取らない中毒性を発揮してくれる良作ゾンビゲーム。
 
 

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シンプルながら魅力が溢れるクラフト

 
 本作はゾンビが徘徊する島からの脱出を目指すサバイバルアクションRPGです。
 
 低価格ゲームだけに、フルプライスに比べるとボリュームは控え目です。その分、出し惜しみせずテンポよく次々と強力な武器がクラフト可能なため、ダラダラと停滞する箇所がある大作ゲームよりも、むしろ密度が濃くダレる隙がありません。
 
 マップに無造作に落ちている一見役に立ちそうもない、どのような用途に用いるのか不明瞭なアイテムが、クラフトで意外な組み合わせをさせることで有用なアイテムに生まれ変わるのは、それ自体がDIY的な手作り感があります。
 
 クラフトは一部の加工する様なアイテムを除き、一度素材同士を組み合わせて別のアイテムにしても、いつでも組み合わせを解除して素材の段階まで戻せるという便利なシステムで失敗という概念がなく非常に快適です。
 
 シンプルながら抜群の面白さの武器クラフトもさることながら、作成した武器も使い勝手にそれぞれ癖があり、ゲームを進める事で慣れていく面白さが味わえます。
 
 ブーメランは無限に使えるものの連射が不可能で敵が多い場合対処し切れず、弓矢は銃ほど使い勝手がよくなくても矢を回収できるため節約に向き、銃は強力ゆえにあっという間に弾切れするなど、弓矢や銃の残弾確保、チェーンソーの燃料管理など、一度作った武器を使い分けていく作業にも常に心地よい集中力を求められ続け巧みなゲームバランス調整に感心させられました。
 

夜、暗すぎ!

 
 舞台となる島の雰囲気は、ゾンビが闊歩している割に昼はのどかですが、夜になると途端に一変。音楽は不気味になり、視界が悪く落ちているアイテムはほとんど見えず、ゾンビと違い常にプレイヤーを追跡してくる敵が出現するなど、同じマップでも昼夜でまったく印象が変質します。
 
 この夜を極端に過酷な環境とするアイデアで確かに夜が明けると敵の襲撃から解放されほっとするというプラスな効果もあるにはありますが、それよりも暗すぎて何も見えないという視界の悪さのストレスのほうが強く、正直夜が鬱陶しいです。
 
 夜にしか見えないアイテムがあるとか、夜にしか発生しないイベントを置くなど、わざわざ不便な夜に出歩くことに報酬か何かを設定しないと、現状ではただのストレス源にしかなっていません(スキルを獲得すると夜に敵を倒すと経験値量が上がる程度)。
 
 それに、セーフハウスで睡眠を取ると一気に時間が進むため、夜が訪れたら近くのセーフハウスで眠りたいのに、わざわざ夜に出歩かせたいのか一定量疲労していないと眠れないというシステムを採用しており、疲労していない場合夜を回避する術がありません。
 
 夜が来る度にじっとしているのも時間の無駄なので視界の悪い中マップを探索し、その都度ストレスが溜まりうんざりさせられました。
 
 のどかな昼と過酷な夜の対比は非常にメリハリがあり好ましいのですが、これはプレイヤーがうっかり時間を気にしないでマップ内を探索していたら夜になってしまい酷い目に遭う程度に留めておいて欲しかったです。
 
 セーフハウスにいるのに夜をやり過ごせないというのは勘弁してほしいところ。夜そのものではなく、ゲーム内時間を意識させ「うかつに出先で夜になったら大変な目に遭う」という緊張感のほうを際立たせるに留めてくれたら文句ありませんでした。
 
 

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暗すぎて何も見えない!!

不満あれこれ

 
 まず、持てるアイテムの絶対量が少ないこと。このせいで楽しいクラフトの足を引っ張っておりそこは不満でした。
 
 しかも、ハクスラ系のRPGにあるような、
 
アイテムをたくさん拾う→放出する(売る・預ける・消費アイテムに変換)→身軽になってまた拾う
 
 など、溜まったアイテムを気持ちよく処分して身軽になるというサイクルがありません。
 
 このため、慢性的にアイテム量が上限いっぱいのままで、何かを拾おうとすると常に何かを捨てる必要に迫られるため、もっと気持ちよく物を拾わせて欲しかったです(アイテムを捨てても消えずに残りますが、初回プレイ時は本当に消えてしまわないか不安で持ち歩いてしまう)。
 
 次に、ゲームパッドだとロックオンが緩く頻繁に攻撃が外れることです。
 
 右スティックを敵方向に倒すとブーメランや弓、銃などで敵をロックオンできるのですが、これが非常に緩く高確率で弾が明後日の方向に飛んでいく事態が多発し、ストレスになります。
 
 後、不満とはやや異なりますが、遠距離用の武器と近接用の武器は両方同じ攻撃ボタンが割り振られており、武器交換ボタンで両者を瞬時に持ち替えるのにややコツがいり、これが慣れるまでは苦労させられました。
 
 敵群の中には、遠距離用の武器で倒さなければならない敵と、チェーンソーなど近接武器で倒すと楽な敵などが混じっているため、敵の種類ごとに瞬時に遠距離用と近接用の武器を持ち替えるシチュエーションが多発します。
 
 これが大量の敵に囲まれていて焦っている時など高確率でミスを連発し、敵にダウンさせられると無敵時間が短いことも祟ってそのままなぶり殺しにされる局面が多いため、遠距離用の武器と近接用の武器ボタンを分けて欲しかったです。
 

最後に

 
 クリアまで約6~7時間。
 
 細かい不満も多いですが、基本は楽しくクラフトして大量のゾンビを倒しまくる爽快感のあるゲームなので、プレイしている最中は欠点はそれほど気にはならず、ずっと幸せな気分に浸りっ放しです。