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【PS4】中国共○党が激おこなシナリオ |『バトルフィールド4』(※キャンペーンモードのみ)| レビュー 感想 評価

トレーラー

評価:75/100
作品情報
ジャンル FPS
発売日(日本国内) 2013年11月7日
開発(デベロッパー) EA DICE
開発国 スウェーデン
ゲームエンジン Frostbite 3

ゲームの概要

 
この作品は、『バトルフィールド』シリーズの4作目です。
 
3と同様に現代戦ですが、敵対するのが中国軍で、しかも中国の民主化がテーマと相当に踏み込んだストーリーとなっています。
 
前作の3からゲームエンジンが改良されたことで元々高かった描画力はより向上し、ゲームの迫力が向上しました。
 
銃器描写のリアリティも『コールオブデューティ』の平均を軽く超え、銃撃の快感は現代戦を描くゲームの中でも上位のレベルです。
 
しかし、マップが広大となったせいでチェックポイントの間隔が異様に長く、敵にやられる度に遙か手前からやり直しさせられストレスが溜まるという大きな欠陥もあります。
 
それに、相変わらずキャンペーンモードはストーリーが単調で、グラフィックが向上しても面白さは『コールオブデューティ』シリーズの足下にも及びません。

 

あらすじ

 
中国を民主化しようとした次期国家主席候補ジン・ジエが暗殺されたという衝撃的な情報がアメリカにもたらされる。
 
中国軍部は極秘裏にロシアと手を組み、ジン・ジエ暗殺によって騒然とする中国国内に戒厳令を敷き、事態の収集を図ろうと画策する。そんな混乱の最中、アメリカ海兵隊の特殊部隊“トゥームストーン”に極秘任務が下される。それは上海に潜入しVIPである正体不明の中国人夫婦の国外脱出を支援せよという内容だった。
 
上海に現地入りしたトゥームストーンは、自分たちの護衛対象であるVIP捜索のためおびただしい中国軍部隊が展開される光景を目の当たりにする。
 
中国がそこまで血眼になって追い求める謎のVIPの正体とは……。
 

表現力○ ドラマ性×

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本作のキャンペーンモードは『バトルフィールド』シリーズお約束の、ドラマ置いてきぼりでど派手な演出ばかりが先行する大味な作りでした。
 
キャラクターにも部隊にも感情移入させず、プレイヤー側に行動への動機付けを自然と持たせるという工夫も乏しく、終始ゲーム側の指示に機械的に従うだけ。
 
『コールオブデューティ』なら倒すべきターゲットを認識させ、世界が今どれだけ危機的な状況でそれに対してどのように対処するべきなのか現状を説明してからミッションを行うのに、本作にはそれが欠けています。
 
そのため事前説明もないままひたすら目的がよく分からないミッションを黙々とこなすのみで非常に味気ないプレイ感でした。
 
ただ、ゲームエンジンのフロストバイト3の描画力は絶大で、いかにもゲーム臭い野暮ったい画面の『コールオブデューティ』を高級感で凌駕しており、ここは『バトルフィールド』シリーズでないと味わえない確かな魅力があります。

 

アップデートされたUIや操作性

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前作の3はダメージ量に応じて画面の色が変化するというFPSとしてはオーソドックスなタイプのUIでしたが、これがどれだけ被ダメージが蓄積されているのか体感で分かり辛く、気づいたら死んでいたというケースが多発しました。
 
その反省か今作は無難にライフを数字で表示するため、残り体力が把握でき、同じようなケースは起こり辛くなっています。しかし、代償としていかにもゲーム臭いライフが表示されてしまうため臨場感は低下しました。
 
体力の残量がパッと見で分かるようになったこと以外で、個人的に最も好感触だった変化がオートリーンが追加されたことです。
 
障害物に身を隠した状態で射撃しようとすると、壁から少しだけ体を乗り出す動作を自動で行ってくれるため、カバー動作が快適になりました。
 
これを一度経験すると手動でやらなければならない他の作品が苦痛に感じるほどです。
 

チェックポイント不足でストレスゲー一歩手前の不便さ

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今作はマップが広くなり、それに応じて攻略の仕方をある程度プレイヤーに委ねてくれるステージが多めです。高台から狙撃してもよし、突撃してもよしというバランスで、やや放任のバランスです。
 
しかし、広くなった代償としてチェックポイントの間隔が長くなり、うっかり死ぬと遙か手前の箇所からの再スタートとなります。
 
しかも、グレネードやRPG(ロケット弾)など爆発系の武器が建物や遮蔽物を貫通してダメージを与えてくるため、チェックポイントの間隔が長いという問題がさらに深刻化しています。
 
壁や遮蔽物など、マップ内のオブジェクトは攻撃を受けると破壊可能なため、多分その性で爆発系のダメージがやたら貫通しやすいのだと思います。
 
体をしっかり遮蔽物の陰に隠しているのにも関わらず爆風が壁を貫通し何度も殺されると、コントローラを投げつけたくなる衝動に駆られることが何度かありました。
 
これら一つ一つのストレスは単体でゲームの価値を落とすほどではありません。ただ、本作が凶悪なのはこれらがコンボ状態となりそれぞれのストレス量をお互いに増幅し合い、プレイヤーに地獄の苦しみを与えてくることです。
 

最後に

 
キャンペーンモードクリアまで約7~8時間ほど。
 
グラフィックが向上したことやオートリーンが追加されたことなど、進化した部分も多々ありますが、それと同じくらい細かい不満も多く、良く出来ていた3のキャンペーンモードには満足度で劣ります。
 

バトルフィールドシリーズ

 
 
 
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