トレーラー
評価:100/100
放送期間(アメリカ) | 2013年3月~6月 |
話数 | 全10話 |
国 | アメリカ |
ネットワーク | HBO |
ドラマの概要
この作品は、ジョージ・R・R・マーティンのファンタジー小説『氷と炎の歌』を原作とするドラマのシーズン3です。
シーズン3は視聴者の心情を手玉に取るような展開が多く、全体を通しても衝撃度が上位のシーズンでした。
あらすじ
ブラックウォーターの戦いは、ラニスター家に次ぐ豊富な資金力を有するタイレル家の助けを借り、鉄の玉座を狙うスタニス・バラシオン軍を退けることで決着した。
そして、ラニスター家とタイレル家の同盟の証としてラニスターの血を引くジョフリー・バラシオンと、タイレル家のマージェリー・タイレルの婚約が決まる。
それと並行し、マージェリーの祖母であるオレナはヴァリス公の助言を聞き、北部への影響力を確保するため、サンサ・スタークとマージェリーの兄であるロラス・タイレルを極秘に結婚させようと画策。
だが、ラニスター家当主であり、新しく王の手に任命されたタイウィン・ラニスターはその動きを目聡く察知し、意外な妨害工作に出る……。
今シーズンは王都でのラニスター家とタイレル家の水面下の静かな謀略戦が中心。
その他に、ロブ・スタークがフレイ公の娘との婚約を破棄したせいで、フレイ公の助力を失い弱体化し続けるスターク軍の情勢。
鉄の玉座奪還を目指し強大な軍隊を組織すべく、奴隷売買が盛んなアスタポアへ向かい、強力と有名な穢れなき軍団 を手に入れようと交渉するデナーリス・ターガリエン。
野人たちの中にスパイとして潜入し、元ナイツウォッチでありながら野人たちの王となったマンス・レイダーの動向を探ろうとするも、野人の女イグリットと恋に落ちてしまい、任務と恋の間で苦悩するジョン・スノウ。
相変わらず家族と再会するためスターク軍との合流を目指すアリア・スターク。
キャトリン・スタークの命で人質交換のため密かに王都へ向かうブライエニーとジェイミー・ラニスターらの話が並行して描かれる。
海外ドラマNo.1の衝撃展開!!
今シーズンはカタルシスと衝撃具合でシーズン1を軽く上回り驚嘆しました。
シーズン1どころか、自分がこれまで見たあらゆる海外ドラマの中でも飛び抜けており、目の前で繰り広げられる光景が何なのか理解できず思考が完全にフリーズして茫然としました。
この衝撃は単に突拍子もなく起こるのではなく、シーズン1と同じで、この部分にインパクトを出すために実は念入りに見る側の感情(注視するポイント)を誘導するよう舞台セッティングが水面下で整えられており、目先の刺激のみを追求する安易さとは異なります。
ここまで念入りに構成が作り込まれ、気分を盛り上げて油断させ切ってから虚を衝くという、見る側の視点をトレースし切って、完璧なタイミングで最大級の一撃を叩き付ける衝撃展開は初めてでした。
浮きまくりの珍妙な三話
今シーズンで最初に面食らうのは三話の演出の珍妙さでした。明らかにこれまでのどの回とも異なる、監督の作家性が透けて見えるようなギャグ要素が強烈な作りで「なんだこのふざけた回は?」と初見時は混乱します。
残酷なシーンからのEDで陽気な曲が流れるというギャップの作り方は『ウォーキング・デッド』(もしくは『Zネーション』)や『ブレイキング・バッド』のふざけた回のノリに近く、こういう事を堅めの作風のゲーム・オブ・スローンズであまりやらないで欲しいと複雑な気分でした。
一体どこのどいつが監督しているのかと思ったら、なんとショーランナー(製作総指揮)であるデイヴィッド・ベニオフ自身の監督回で「他人が監督する時は堅めに作らせるくせに、自分で監督する時はふざけるのかよ!」と若干呆れました。
最後に
少々の不満など掻き消すほど、妥協なき映像・美術面は相変わらず素晴らしく、会話を主体とした群像劇の脚本も冴え、次から次に意外な顔を覗かせ続けるキャラクターはどの陣営もほぼ満遍なく魅力的で、クリフハンガーも下品にならない程度に程よく効き、胸がすくような大カタルシスがあり、我が目を疑うほどの衝撃展開に頭をぶん殴られる……と、おおよそTVドラマに求められる全ての要素を完璧に備えた『ゲーム・オブ・スローンズ』というシリーズは、正真正銘のバケモノであると今シーズンで分かります。
ゲーム・オブ・スローンズ 各シーズン
GOTシリーズ
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話数
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シーズン1 | 10 |
シーズン2 | 10 |
シーズン4 | 10 |
シーズン5 | 10 |
シーズン6 | 10 |
シーズン7 | 7 |
シーズン8(最終シーズン) | 6 |
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