えんみゅ~ -えんためみゅーじあむ-

アニメ、映画、海外ドラマ、ゲームなどのエンタメ作品総合レビューブログ ※グローバルメニューは左上です

えんみゅ~

Hotline Miami(ホットラインマイアミ) 〈レビュー・感想〉

f:id:chitose0723:20180916232636j:plain

トレーラー(※グロテスク注意!

 

評価:90/100

作品情報
発売日(日本国内)
2012年10月24日(steam版)
2015年6月25日(PS4・vita版)
2015年7月15日(PS3版)
開発(デベロッパー)
Dennaton Games
開発国
スウェーデン

短評

 
 似たようなゲームがまったく思い浮かばないという斬新さに加え、ゲームとしての欠点らしい欠点が一つも存在しないという豪快さと堅実さを兼ね揃えるステルスアクションシューティング。
 
 良いストレスのみを厳選し、悪いストレスを排除することに成功した大傑作中の大傑作。
 

目に、耳に、記憶に、べっとりと血の様にこびりつく鮮烈なゲーム体験

f:id:chitose0723:20180916232712j:plain
 
 本作は、国産ゲームが無理に面白くしようとして要素を重ね、足し算的になりがちな傾向にあるのに反して、面白さを追及するよりもつまらなさを回避し引き算的になるという海外のゲームで多く見られる傾向のお手本の様なゲームデザインで、その完成度の高さに度肝を抜かれました。
 
 シンプルなルール、徹底してプレイヤーに与える情報を抑制し想像力をかき立てるシュールレアリスティック的でもあるストーリーテリングやビジュアルが高次元で融合し、見た目はスーファミレベルのグラフィックなのにも関わらず、それで表現的に到達可能と思われる領域を遙かに飛び越え、訴えてくる力があります。
 
 このゲームから漂う不穏さは、よからぬことが起こりそうな未来を示唆させ、それによって生じる張り詰めた緊張感は死にゲーをやる際に必須な集中力や観察力へと転化されるという、設定や雰囲気作りをゲーム性と乖離させない隙の無さも見事としかいいようがありません。
 
 どのマップも常にゲームフィールドであると同時に物語の舞台でもあり続けるため、いついかなる時でも緊張が解けず、つまらないと感じる瞬間が一瞬たりともありませんでした。
 

ゲームにおける運や不規則性の大切さが分かる

f:id:chitose0723:20180916233030j:plain
 
 自分は運などのランダム要素よりも、ガチガチなほどの堅実なレベルデザインやバランス調整のほうがゲームを面白くするのに遥かに大事だと思っていたものの、本作をやるとその考えが浅はかだったと反省させられました。
 
 ある程度攻略パターンが固まり同じようにプレイしていると思っても、毎回コチラの予測を微妙に裏切る反応のせいでやられたり、逆に難しいと思っていたステージがあっさりと自分と敵の動きのタイミングが噛み合ってクリアできてしまったりと、良い意味でプレイにムラが生じ、マンネリを遠ざけています
 
 これが死にゲーというアプローチと非常に相性が抜群で、死んでからプレイ再開までのロードの速さと相まって、他のゲームでは味わったことのない様なテンポの良い、しかし飽きにくいトライ&エラーサイクルを生み、中毒性に磨きをかけています。
 
 この部分はステルスプレイを強制される続編の2ではほぼなくなってしまったので、今作でしか味わえない体験です。
 
 

f:id:chitose0723:20180916232824j:plain

PS4版はコントローラのタッチパッドに離れた場所への視点移動を割り振っている

 

f:id:chitose0723:20180916232713j:plain

最後に

 
 間違いなくゲーム史に残るであろう怪物インディーズゲーム。
 
 出会えて本当に良かったと思える貴重な作品でした。
 

ホットラインマイアミシリーズ