えんみゅ~ -えんためみゅーじあむ-

書評を中心にしたエンタメ作品総合レビューブログ

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貴志祐介

密室トリックが複雑化しすぎて種明かしが退屈という歪な短編集 「ミステリークロック 防犯探偵・榎本シリーズ #4」 著者:貴志祐介 〈書評・レビュー・感想〉

評価:75/100 作品情報 著者 貴志祐介 発売日 2017年10月20日 短評 もはや難解すぎてなんのこっちゃな密室トリック 気圧差を利用した不可能犯罪という斬新なアイデア 最後に 防犯探偵・榎本シリーズ 短評 あまりに密室トリックの細部に凝りすぎた結果、トリッ…

相変わらず密室の中は空っぽな短編集 「鍵のかかった部屋 防犯探偵・榎本シリーズ #3」 著者:貴志祐介 〈書評・レビュー・感想〉

評価:75/100 作品情報 著者 貴志祐介 発売日 2011年7月26日 短評 監視カメラも最新のセキュリティも登場しない、ただドアが開かないというだけの密室 もううんざりな劇団「土性骨」 最後に 防犯探偵・榎本シリーズ 短評 同じ短編集である『狐火の家』同様、…

勝っても地獄、負けても地獄な将棋シュールレアリスムデスゲーム 「ダークゾーン 上・下」 著者:貴志祐介 〈書評・レビュー・感想〉

評価:80/100 作品情報 著者 貴志祐介 発売日 2011年2月11日 短評 クリムゾンの迷宮をひっくり返したような、楽しさ控え目、テーマ性濃厚な命を賭けたゲーム 将棋風ゲームの致命的なインパクトの無さ 人生を狂わす魔の三段リーグ 将棋シュールレアリスムホラ…

貴志祐介作品でも異色中の異色である大殺戮バイオレンスコメディ 「悪の教典 上・下」 著者:貴志祐介 〈書評・レビュー・感想〉

評価:85/100 作品情報 著者 貴志祐介 発売日 2010年7月30日 短評 サイコパス殺人鬼教師の2年4組観察日誌 時間配分に注意しないといけない、大ボリュームのクライマックス 必死で命乞いする三匹の子豚たちを笑いながら散弾銃で射殺していく狼 そんなメッセー…

防犯のプロ設定を活かせない今一つな短編集 「狐火の家 防犯探偵・榎本シリーズ #2」 著者:貴志祐介 〈書評・レビュー・感想〉

評価:75/100 作品情報 著者 貴志祐介 発売日 2008年3月1日 短評 このペラペラのミステリーが『硝子のハンマー』の続編? 貴志祐介作品の中でも最低クラスの笑い 最後に 防犯探偵・榎本シリーズ 短評 収録された4つの短編のうち、まともに密室ミステリーとし…

防犯コンサルタントが探偵というアイデアの勝利 「硝子のハンマー 防犯探偵・榎本シリーズ #1」 著者:貴志祐介 〈書評・レビュー・感想〉

評価:85/100 作品情報 著者 貴志祐介 発売日 2004年4月20日 短評 密室の謎と同時にドラマの面白さの謎も判明 防犯のプロが専門知識を駆使し密室に挑む本格ミステリー 金持ちへの怒り、社会への怒りを体現する硝子のハンマー 最後に 防犯探偵・榎本シリーズ …

失われた平穏を取り戻すべく、少年が孤立無援の完全犯罪に挑む 「青の炎」 著者:貴志祐介 〈書評・レビュー・感想〉

評価:85/100 作品情報 著者 貴志祐介 発売日 1999年10月25日 短評 テンポの良い完全犯罪計画 いくらなんでも蛇足過ぎる中盤以降 青春ものと文体の相性の悪さ 最後に 余談 短評 我が物顔で家に居座る粗暴な男から家族を守るべく、頭脳明晰な17歳の高校生が完…

中毒性は抜群、メッセージ性は希薄なスリル特化型のサバイバルデスゲーム 「クリムゾンの迷宮」 著者:貴志祐介 〈書評・レビュー・感想〉

評価:80/100 作品情報 著者 貴志祐介 発売日 1999年4月 短評 作家性が濃厚という新鮮な感触のデスゲーム どこか違和感のあるデスゲームの真相 メッセージ性はどこに消えた 最後に 短評 参加者同士が生き残りを賭け戦うデスゲームものとしては、徐々に追い詰…

原作小説から面白味を抜き取り一切の味がしなくなった映画版 [映画]「ISOLA(イソラ) -多重人格少女-」 〈レビュー・感想〉

トレーラー 評価:60/100 作品情報 公開日 2000年1月22日 上映時間 94分 短評 短い尺にまとめるため、原作の内容を削り過ぎてなんの味もしなくなった映画版 最後に 小説版 短評 阪神・淡路大震災直後の被災地を丁寧に再現し、本当に震災直後に見えるなど、原…

森田芳光監督による黒い家のようなもの [映画]「黒い家」 〈レビュー・感想〉

評価:70/100 作品情報 公開日 1999年11月13日 上映時間 118分 短評 サイコパスの意味がまるで分かっていない映画版 最後に 小説版 短評 原作小説と話の筋は一緒なのに、作品の勘所である保険会社の社員を疑似体験するようなドキュメンタリータッチな作風や、…

生命保険がえぐりだす人間の昆虫性 「黒い家」 著者:貴志祐介 〈書評・レビュー・感想〉

評価:85/100 作品情報 著者 貴志祐介 発売日 1997年6月27日 短評 実体験を元に書かれた、今日も日本のどこかで起こっていてもおかしくない生々しい恐怖 サイコパスと保険金殺人という組み合わせの恐怖 最後に 映画版 短評 作者が作家になる前、生命保険会社…

多重人格の少女の奥底に潜む得体の知れない何か 「十三番目の人格(ペルソナ) ISOLA」 著者:貴志祐介 〈書評・レビュー・感想〉

評価:80/100 作品情報 著者 貴志祐介 発売日 1996年4月18日 短評 貴志祐介作品の基本が詰まったデビュー作 多重人格の少女というありがちな設定から一ひねり加える衝撃の展開 最後に 映画版 短評 ありがちな多重人格ものに見せかけて奇想天外なトリックが仕…

骨の髄まで恐怖で冷える圧巻のホラーミステリー 「天使の囀(さえず)り」 著者:貴志祐介 〈書評・レビュー・感想〉

評価:100/100 作品情報 著者 貴志祐介 発売日 1998年6月(単行本) 短評 あらすじ 『新世界より』の10年前に書かれたとは思えない大傑作 天使の羽音と囀りが不吉に共鳴していく圧巻の語り口 そこで笑わせるかという貴志祐介ユーモアセンスのぶっ壊れ具合 最…

珍作パニックホラーコメディ 「雀蜂(スズメバチ)」 著者:貴志祐介 〈書評・レビュー・感想〉

評価:75/100 作品情報 著者 貴志祐介 発売日 2013年12月 短評 短編だったら許されるも中編だと辛いバカバカしいオチ 最後に 短評 大量のスズメバチが飛び交う山荘でコミカルなサバイバル劇が展開されるというアイデアはそこそこ魅力があるが、ヤケクソで作っ…

リーダビリティ(読みやすさ)というプロ意識 「エンタテインメントの作り方 売れる小説はこう書く」 著者:貴志祐介 〈書評・レビュー・感想〉

本の情報 著者 貴志祐介 発売日 2015年8月26日(単行本)2017年10月10日(新書版) 新世界よりの面白さの秘密が分かる一冊 この本を読もうと思ったのは、作者である貴志祐介さんが以前書いたSF小説『新世界より』が大好きで、サンプルを読んでいると目次に“…

貴志祐介最高傑作をこの上なく忠実かつ大胆に映像化して見せた奇跡の一作!! [アニメ]「新世界より」 〈感想・レビュー〉

PV 評価:100/100 作品情報 放送期間 2012年10月~2013年3月 話数 全25話 アニメ制作会社 A-1 Pictures 短評 あらすじ ツァラトゥストラではなく家路で始まる神を巡る物語 『火の鳥』、『デビルマン(漫画版)』に匹敵する壮大なスケールと、『獣の奏者』の隠…