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小説

負け戦の美学 『のぼうの城 上・下』 著者:和田竜 〈書評・レビュー・感想〉

映画版のトレーラー 評価:85/100 作品情報 著者 和田竜 出版日 2007年11月28日 小説の概要 一騎当千の武将率いる500の兵で2万の軍勢を迎え撃つ血湧き肉躍る忍城攻防戦 映画版との違い 最後に 和田竜作品 小説の概要 " data-en-clipboard="true"> " data-en-c…

織田信長の命である、安土山に築城せよ!! 『火天(かてん)の城』 著者:山本兼一 〈書評・レビュー・感想〉

映画版のPV 評価:90/100 作品情報 著者 山本兼一 出版日 2004年6月14日 小説の概要 お城作りもりっぱな戦だ!! 思っていたよりも盛り上がらないストーリー 最後に 小説の概要 この作品は、戦国武将である織田信長の居城、安土城の普請(ふしん)を任された宮…

想像力の限界を突き破った超傑作SF叙事詩 『百億の昼と千億の夜』 著者:光瀬龍 〈書評・レビュー・感想〉

評価:120/100 作品情報 著者 光瀬龍 出版日 1967年 短評 始まりと終わり、そして永遠の物語 死にゆく世界が託す遺言 1960年代の小説とは思えない奇抜なセンス 原作小説とマンガ版との比較 最後に 短評 ギリシャ哲学・バラモン教・仏教・キリスト教・量子論と…

四谷怪談を文学として再創造した傑作 『嗤う伊右衛門(いえもん)』 著者:京極夏彦 〈書評・レビュー・感想〉

評価:90/100 作品情報 著者 京極夏彦 出版日 1997年6月1日 短評 この世の何も愛せない男と、愛が深い故に身を滅ぼす者たちの織り成す悲劇 原作があるゆえに強烈に滲み出る京極夏彦らしさ 最後に 京極夏彦作品 短評 この作品は、歌舞伎や落語、演劇や映画など…

答えのない人生に迷う者を時に厳しく時に優しく見守る作家、冲方丁の本領 『微睡みのセフィロト』 著者:冲方丁 〈書評・レビュー・感想〉

評価:80/100 作品情報 著者 冲方丁 出版日 2002年4月 小説の概要 冲方丁の特徴を並べて展示した見本市のようなハードボイルドSF これって短編じゃん…… 最後に 冲方丁作品 小説の概要 " data-en-clipboard="true"> この小説は、従来の人類である感覚者(サー…

4つの短編から成る岡山の田舎残酷物語 『ぼっけえ、きょうてえ』 著者:岩井志麻子 〈書評・レビュー・感想〉

評価:85/100 作品情報 著者 岩井志麻子 出版日 1999年10月1日 小説の概要 不快度MAX!! 人間の残酷さをこれでもかと暴く4つの短編 生々しい話と相性が悪い怪談的なオチ 最後に 小説の概要 " data-en-clipboard="true"> " data-en-clipboard="true"> この小説…

詩と歴史書、そして義に生きた黄門様の生涯 『光圀伝 上・下』 著者:冲方丁 〈書評・レビュー・感想〉

評価:95/100 作品情報 著者 冲方丁 出版日 2012年8月 小説の概要 日本の歴史書作成に携わった光圀自身の歴史を辿る 優れた詩人である光圀を詩的な文体で表現する心意気 時代小説であると同時にSFでもあるぶっ飛んだオチ 最後に 冲方丁作品 小説の概要 この作…

超傑作!! 改暦に人生を捧げた囲碁侍の生き様 『天地明察 上・下』 著者:冲方丁 〈書評・レビュー・感想〉

評価:100/100 作品情報 著者 冲方丁 出版日 2009年11月30日 小説の概要 守りに入らず何歳になっても新しい事に挑戦し続ける大切さを説く 人より多くの失敗を経験することの意味 最後に 冲方丁作品 小説の概要 この作品は、江戸前期である徳川幕府四代将軍家…

宴の仕上げは伊豆の百鬼夜行(妖怪行列) 『塗仏の宴 宴の始末 百鬼夜行シリーズ #6(後編)』 著者:京極夏彦 〈書評・レビュー・感想〉

評価:90/100 作品情報 著者 京極夏彦 発売日 1998年9月20日 小説の概要 騙す側と騙される側、本末が転倒し続ける奇っ怪な宴の終焉 いくらなんでもトリックが雑すぎるという不満 最後に 百鬼夜行シリーズ 小説の概要 " data-en-clipboard="true"> この小説は…

小説2、3冊分に及ぶ大ボリュームの序章 『塗仏の宴 宴の支度 百鬼夜行シリーズ #6(前編)』 著者:京極夏彦 〈書評・レビュー・感想〉

評価:90/100 作品情報 著者 京極夏彦 出版日 1998年3月30日 小説の概要 京極夏彦作品らしいどうかしている序章 シリーズでも最大級の知的興奮が味わえる妖怪の歴史講釈 ……とは言っても、やはり室内での会話が長すぎるという問題も 最後に 百鬼夜行シリーズ …

人の時代が暮れ行き、妖しい夜に呑まれる帝都東亰 『東亰異聞(とうけいいぶん)』 著者:小野不由美 〈書評・レビュー・感想〉

評価:95/100 作品情報 著者 小野不由美 発売日 1994年4月 小説の概要 小野不由美という作家の才能に戦慄する脅威の伝奇ミステリー 文明開花の光すら届かない東亰 衝撃の二重構造ミステリー 最後に 小野不由美作品 小説の概要 " data-en-clipboard="true"> こ…

セカイをウラであやつるナゾのひみつそしき(笑) 『ヘヴィーオブジェクト 亡霊達の警察 #7』 著者:鎌池和馬 電撃文庫 〈書評・レビュー・感想〉

評価:60/100 作品情報 著者 鎌池和馬 発売日 2013年11月9日 小説の概要 失笑を禁じ得ない、小・中学生が考えたような戦争の裏側で暗躍する謎の秘密組織(笑) オブジェクトの象徴であるオニオン装甲をあえて採用しないイレギュラーな機体たち 最後に ヘヴィ…

一度始動したら止まらない巧妙なる殺人機構 『絡新婦(じょろうぐも)の理 百鬼夜行シリーズ #5』 著者:京極夏彦 〈書評・レビュー・感想〉

評価:90/100 作品情報 著者 京極夏彦 発売日 1996年11月 小説の概要 手駒が自発的に動くように仕向ける洗脳、真実の中に混ぜられる毒の如き僅かな嘘……全てが犯人不在で稼働するよう装置化された自律犯罪機関 シンメトリックにデザインされた京極夏彦作品らし…

ニコニコ動画の精神を完璧に小説化して見せた小粋な短編集 『南極点のピアピア動画』 著者:野尻抱介 〈書評・レビュー・感想〉

評価:85/100 作品情報 著者 野尻抱介 発売日 2012年2月23日 短評 夢追い人を全力で応援する超ポジティブSF短編集 硬派なSF設定と軽快な物語のコントラスト 最後に 短評 大きな目標に向かって挑戦する人を、ピアピア動画という動画配信サービスを愛するユーザ…

イースターズオフィスvsクインテット、死屍累々の激突 『マルドゥック・アノニマス #3』 著者:冲方丁 〈書評・レビュー・感想〉

評価:85/100 作品情報 著者 冲方丁 発売日 2018年3月20日 小説の概要 イースターズオフィスの全エンハンサーが参加するクインテット狩りの幕開け バロットとウフコック、最良かつ最強のパートナー再び またまた膨大な組織&人物の相関図 最後に マルドゥック…

禅問答のようなミステリー、ミステリーのような禅問答 『鉄鼠(てっそ)の檻 百鬼夜行シリーズ #4』 著者:京極夏彦 〈書評・レビュー・感想〉

評価:90/100 作品情報 著者 京極夏彦 発売日 1996年1月 小説の概要 世俗から隔絶された禅寺で起こる僧侶連続殺人事件 『姑獲鳥の夏』のハイセンスなアレンジ版 またしても繰り返される苦痛極まりない会話劇 最後に 百鬼夜行シリーズ 小説の概要 この小説は、…

幾人もの記憶が複雑怪奇な模様を作る凶夢の巨大マンダラ 『狂骨の夢 百鬼夜行シリーズ #3』 著者:京極夏彦 〈書評・レビュー・感想〉

評価:90/100 作品情報 著者 京極夏彦 発売日 1995年5月8日 小説の概要 髑髏や夢にまつわる怪奇譚、国譲りの神話、密教の怪しい儀式、フロイトとユングの精神分析が交差する壮大な伝奇ミステリー 常に眠気との戦いを強いられる壮大な前置き&説明群 ミステリー…

予想を上回る第三世代オブジェクトの衝撃 『ヘヴィーオブジェクト 第三世代への道 #6』 著者:鎌池和馬 電撃文庫 〈書評・レビュー・感想〉

評価:80/100 作品情報 著者 鎌池和馬 発売日 2012年6月8日 小説の概要 『ヘヴィーオブジェクト オブ デューティ ブラックオプス』もしくはゴーストプロトコルな汚れ仕事に徹する巻 ぜひ映像で拝みたかった第三世代オブジェクト、ブロードスカイサーベル 感動…

オブジェクトが登場しない番外編 『ヘヴィーオブジェクト 死の祭典 #5』 著者:鎌池和馬 電撃文庫 〈書評・レビュー・感想〉

評価:70/100 作品情報 著者 鎌池和馬 発売日 2011年11月10日 小説の概要 技術や武器の見本市と化したオリンピック 新キャラであるマリーディ=ホワイトウィッチのお披露目会 長編にしてしまったせいで逆に欠陥が露呈する残念な完成度 最後に ヘヴィーオブジ…

匣、箱、筥の[はこ]尽くし幻想奇譚 『魍魎の匣 百鬼夜行シリーズ #2』 著者:京極夏彦 〈書評・レビュー・感想〉

評価:100/100 作品情報 著者 京極夏彦 発売日 1995年1月 小説の概要 匣が匣を呼ぶ匣、匣、匣の匣物語 デザイナー京極夏彦のデザイン小説 魍魎の如き一筋縄ではいかない事件関係者たち どうしても気になる違和感 最後に 百鬼夜行シリーズ 実写映画版 " id="小…

資源問題の話に焦点を絞り切れなかった惜しい巻 『ヘヴィーオブジェクト 電子数学の財宝 #4』 著者:鎌池和馬 電撃文庫 〈書評・レビュー・感想〉

評価:75/100 作品情報 著者 鎌池和馬 発売日 2011年9月10日 小説の概要 オセアニアの埋蔵資源を巡る政治的陰謀の面白さを台無しにするハーレム水着回 存在感のある資本企業の第二世代オブジェクト、ディープオプティカル 意外にもSFしている信心組織の内情 …

戦前・戦中・戦後と繰り返される身投げ事件の怪 『幽女の如き怨むもの 刀城言耶シリーズ #6』 著者:三津田信三 〈書評・レビュー・感想〉

評価:85/100 作品情報 著者 三津田信三 発売日 2012年4月23日 小説の概要 刀城言耶は脇役で主役は遊女という、花魁残酷物語 遊女という題材から導き出される答えはミステリーではなくホラー ミステリーはオマケのようなあっさりさ 最後に 刀城言耶シリーズ …

マルドゥック・シティをかき回す地殻変動の予兆 『マルドゥック・アノニマス #2』 著者:冲方丁 〈書評・レビュー・感想〉

評価:85/100 作品情報 著者 冲方丁 発売日 2016年9月21日 小説の概要 『スクランブル』のカジノ、『ヴェロシティ』の抗争に匹敵する犯罪組織へ潜入を試みるスリル 『アノニマス』というシリーズの方向性を決定づける、ハンターという発明 法律の横やりがない…

新生09チームが謎の殺人ゲームの黒幕を追う新シリーズ第1巻 『マルドゥック・アノニマス #1』 著者:冲方丁 〈書評・レビュー・感想〉

評価:80/100 作品情報 著者 冲方丁 発売日 2016年3月24日 小説の概要 ヴェロシティに似た作風同様にボイルド化していくウフコック どこの誰か分からないエンハンサーの能力説明を延々聞かされ続けるやや退屈なアクション 最後に マルドゥックシリーズ 小説の…

マルドゥックシティ犯罪レポートな短編集 『マルドゥック・フラグメンツ』 著者:冲方丁 〈書評・レビュー・感想〉

評価:80/100 作品情報 著者 冲方丁 発売日 2011年5月10日 小説の概要 マルドゥック・シリーズを整理し、補足し、予告する短編集 ひたすら繰り返されるワンパターン展開 最後に マルドゥックシリーズ 小説の概要 " data-en-clipboard="true"> " data-en-clipb…

古き戴国の落陽、新しき戴国の曙光 『十二国記 白銀の墟(おか) 玄(くろ)の月 #4 最終巻』 著者:小野不由美 〈書評・レビュー・感想〉

評価:85/100 作品情報 著者 小野不由美 発売日 2019年11月9日 小説の概要 仲間たちの屍の山を踏み超える過酷な決戦 悲痛な戦いを繰り広げる敵はマヌケばかりというずさんさ 7年ぶりの再会とは思えないほどの淡白さ 最後に 十二国記シリーズ 小野不由美作品 …

民を想い続けた賢君と民を拒絶した暴君、その行く末は…… 『十二国記 白銀の墟(おか) 玄(くろ)の月 #3』 著者:小野不由美 〈書評・レビュー・感想〉

評価:85/100 作品情報 著者 小野不由美 発売日 2019年11月9日 小説の概要 『魔性の子』をリフレインする極めて人間くさい玉座簒奪の動機 「散々引っ張ったわりにこれか……」というあっさり過ぎな真相 最後に 十二国記シリーズ 小野不由美作品 小説の概要 " da…

戴国の政治腐敗が生み出した闇と向き合う2巻 『十二国記 白銀の墟(おか) 玄(くろ)の月 #2』 著者:小野不由美 〈書評・レビュー・感想〉

評価:85/100 作品情報 著者 小野不由美 発売日 2019年10月12日 小説の概要 権力の中枢と末端の僻地、国の両端から戴に巣くう闇に迫る 登場人物が多すぎるという問題 最後に 十二国記シリーズ 小野不由美作品 小説の概要 " data-en-clipboard="true"> 2巻は、…

極寒の戴国を難解な漢字と硬派な文体で描破し尽くす力作中の力作 『十二国記 白銀の墟(おか) 玄(くろ)の月 #1』 著者:小野不由美 〈書評・レビュー・感想〉

評価:85/100 作品情報 著者 小野不由美 発売日 2019年10月12日 小説の概要 重厚すぎる風景描写と難解な漢字がお供の過酷な旅路 泰麒、6年ぶりの帰還なれど戴国に夜明けの兆しはなく 『黄昏の岸 暁の天』と同様、サスペンスフルなストーリー 最後に 十二国記…

またもやアニメ版の凄さを思い知らされるアクション多めの巻 『ヘヴィーオブジェクト 巨人達の影 #3』 著者:鎌池和馬 電撃文庫 〈書評・レビュー・感想〉

評価:75/100 作品情報 著者 鎌池和馬 発売日 2010年11月10日 小説の概要 またもやアニメ版の完成度を思い知らされる巻 敵勢力がコロコロ変わる慌ただしい巻 最後に ヘヴィーオブジェクトシリーズ アニメ版 小説の概要 SF設定の説明量が多い2巻に比べ、全体的…

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