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おすすめ小説

めくるめく螺旋の誘惑 『上弦の月を喰べる獅子 上・下』 著者:夢枕獏 〈書評・レビュー・感想〉

評価:100/100 作品情報 著者 夢枕獏 出版日 1989年8月 小説の概要 作者と物語、幸福なる螺旋 読み始めると止まらない あとがきすらも螺旋の一部 最後に 夢枕獏作品 小説の概要 " data-en-clipboard="true"> この作品は、この世のあらゆるものに螺旋(らせん…

大正・昭和への旅 『櫂(かい)』 著者:宮尾登美子 〈書評・レビュー・感想〉

評価:100/100 作品情報 著者 宮尾登美子 出版日 1972年 小説の概要 活字で大正時代を生きる 人が別の何者かに変わる瞬間の空気を吸える感動 最後に 小説の概要 この作品は、大正時代から昭和初期にかけ、高知県(土佐)で女衒(ぜげん)(女を遊郭(ゆうかく…

妖婦から聡明なる女王へ 『クレオパトラ』 著者:宮尾登美子 〈書評・レビュー・感想〉

評価:90/100 作品情報 著者 宮尾登美子 出版日 1996年9月1日 小説の概要 妖婦からイチ人間へ クレオパトラもメロメロ 歴史小説としてはやや軽い作風 最後に 宮尾登美子作品一覧 小説の概要 この作品は、紀元前一世紀、プトレマイオス朝エジプト最後の女王(…

命を賭した執念の超大作 『宮尾本 平家物語 #1~4』 著者:宮尾登美子 〈書評・レビュー・感想〉

評価:100/100 作品情報 著者 宮尾登美子 出版日 1巻:2001年5月1日2巻:2002年3月1日3巻:2003年4月1日4巻:2004年4月1日 小説の概要 この小説の執筆途中で死ぬなら本望という覚悟 平家の女は何を想う 大河ドラマとの比較 最後に 大河ドラマ版 宮尾登美子作品一…

かぐや姫、衝撃のアフターストーリー 『陰陽師 鬼一法眼 -今かぐや篇- #3』 著者:藤木稟 〈書評・レビュー・感想〉

評価:80/100 作品情報 著者 藤木稟 出版日 2001年5月 小説の概要 これぞ藤木稟作品の醍醐味という不意打ち展開 作品を蝕む安易な笑い 最後に 陰陽師 鬼一法眼シリーズ 小説の概要 この作品は鎌倉時代の初期、陰陽師である四代目鬼一法眼(きいちほうげん)(…

能×首×鬼女×不死×ポストアポカリプス 『黒塚 -KUROZUKA-』 著者:夢枕獏 〈書評・レビュー・感想〉

評価:85/100 作品情報 著者 夢枕獏 出版日 2000年8月25日 小説の概要 受け身から攻めに転じる鮮やかな伝奇サスペンス サスペンスに特化させすぎた弊害 最後に 小説の概要 この作品は、陸奥(みちのく)の安達ヶ原(あだちがはら)にある鬼女の家に山伏(やま…

怨霊 牛若丸の鎌倉幕府転覆プロジェクト 『陰陽師 鬼一法眼 -義経怨霊篇- #1』 著者:藤木稟 〈書評・レビュー・感想〉

評価:80/100 作品情報 著者 藤木稟 出版日 2000年1月 小説の概要 人間の業を喰らう怨霊たちの宴 腐りゆく鎌倉や陰陽師を支えるディテールの力 最後に 陰陽師 鬼一法眼シリーズ 小説の概要 " data-en-clipboard="true"> この作品は、鎌倉時代の初期、夜な夜な…

戦国・オブ・デューティ 『雷神の筒』 著者:山本兼一 〈書評・レビュー・感想〉

評価:85/100 作品情報 著者 山本兼一 出版日 2006年11月24日 小説の概要 戦国の鉄砲ビジネスの裏側 相変わらず記号的な登場人物たち 最後に 山本兼一作品一覧 小説の概要 この作品は、織田家の家臣であり、若き日の織田信長の鉄砲指南役を務めていた橋本一巴…

信長の鷹匠 『戦国秘録 白鷹(はくよう)伝』 著者:山本兼一 〈書評・レビュー・感想〉

評価:90/100 作品情報 著者 山本兼一 出版日 2002年4月1日 小説の概要 脅威のデビュー作 貴族の遊びの裏から覗く戦国 ぶつ切りの設定、ぶつ切りのストーリー 最後に 山本兼一作品一覧 小説の概要 この作品は、織田信長や豊臣秀吉に鷹匠(たかじょう)として…

美が生まれ死ぬ物語 『利休にたずねよ』 著者:山本兼一 〈書評・レビュー・感想〉

映画版 予告 評価:90/100 作品情報 著者 山本兼一 出版日 2008年10月24日 小説の概要 利休の人生を逆さに辿る、美の起源探しの物語 ふんわり柔らかふわふわ文体 原作小説と映画版との比較 最後に 小説の概要 この作品は、戦国時代の茶人である千利休が、なぜ…

新たなる種の胎動 『イツロベ』 著者:藤木稟 〈書評・レビュー・感想〉

評価:85/100 作品情報 著者 藤木稟 出版日 1999年7月1日 小説の概要 ホラーでもありSFでもある、何でもアリな三部作の序章 『アークトゥールス』の誤解 最後に 続編 小説の概要 この作品は、アフリカへの医療ボランティアに志願した産婦人科医の間野(まの)…

果たして物語は終わったのか始まったのか 『アークトゥールス -全ての物語の完結と始まり-』 著者:藤木稟 〈書評・レビュー・感想〉

評価:90/100 作品情報 著者 藤木稟 出版日 2009年6月19日 小説の概要 星(アークトゥルス)に願いを託す、衝撃のラスト 歯車と化したキャラクターたち 読む順番に注意!! 最後に 前編 小説の概要 " data-en-clipboard="true"> この小説は『イツロベ』、『テン…

円環の虚無と無秩序の快楽 『テンダーワールド』 著者:藤木稟 〈書評・レビュー・感想〉

評価:95/100 作品情報 著者 藤木稟 出版日 2001年6月1日 小説の概要 サイバーパンクと伝奇と神話とミステリーとBLと… 作者と小説のフラクタルな関係性 新しいと古いが混在 最後に シリーズ 小説の概要 この作品は、近未来のラスベガスに作られた実験型巨大ネ…

記憶を巡る群像劇 『海鳥の眠るホテル』 著者:乾緑郎 〈書評・レビュー・感想〉

評価:80/100 作品情報 著者 乾緑郎 出版日 2012年9月 小説の概要 記憶の作家、乾禄郎の本領 生きた人物、生きた物語 グランドホテル形式だからホテル? 最後に 乾緑郎作品一覧 小説の概要 この小説は、美術モデルの仕事をする写真家志望の女と、妻がアルツハ…

画家の記憶に住む少女 『ツキノネ』 著者:乾緑郎 〈書評・レビュー・感想〉

評価:80/100 作品情報 著者 乾緑郎 出版日 2019年7月11日 小説の概要 サスペンス小説としてスタートは満点 徐々に設定のメッキが剥がれ出す中盤以降 最後に 乾緑郎作品一覧 小説の概要 この小説は、ダムの底に沈んだ町、“小楷(こかい)町”に存在した、未来…

目覚めても目覚めても夢 『完全なる首長竜の日』 著者:乾緑郎 〈書評・レビュー・感想〉

映画版トレーラー 評価:80/100 作品情報 著者 乾緑郎 出版日 2011年1月8日 小説の概要 リアルな夢か、夢のようなリアルか ルネ・マグリット『光の帝国』 原作小説と映画版の違い 最後に 乾緑郎作品一覧 小説の概要 この小説は、センシングという昏睡状態の患…

散る命、記憶する人形 『機巧のイヴ -帝都浪漫篇- #3』 著者:乾緑郎 〈書評・レビュー・感想〉

評価:85/100 作品情報 著者 乾緑郎 出版日 2020年1月27日 小説の概要 続編ゆえの痛み 前作から変わらない問題点 最後に 機巧のイヴシリーズ 小説の概要 この小説は、カラクリで動く機巧人形(オートマタ)の伊武(イヴ)が登場する『機巧のイヴ』シリーズの…

物語は海を越え新世界大陸へ 『機巧のイヴ -新世界覚醒篇- #2』 著者:乾緑郎 〈書評・レビュー・感想〉

評価:80/100 作品情報 著者 乾緑郎 出版日 2018年5月29日 小説の概要 何もかもバラバラでブレブレな続編 最後に 機巧のイヴシリーズ 小説の概要 この小説は、前作から引き続きカラクリで動く機巧人形(オートマタ)の伊武(イヴ)が登場する『機巧のイヴ』シ…

江戸情緒溢れるカラクリ奇譚 『機巧のイヴ』 著者:乾緑郎 〈書評・レビュー・感想〉

評価:95/100 作品情報 著者 乾緑郎 出版日 2014年8月22日 小説の概要 カラクリ人形を題材とするカラクリ仕掛けの小説 ごった煮なのに引き締まった文章 最後に 機巧のイヴシリーズ 小説の概要 " data-en-clipboard="true"> この作品は、江戸時代を模した架空…

屍のような人間と人間のような屍 『妖都』 著者:津原泰水 〈書評・レビュー・感想〉

評価:95/100 作品情報 著者 津原泰水 出版日 1997年10月 小説の概要 何かが死に、何かが生まれる瞬間に立ち会う怪奇譚 死者というモチーフで結ばれた作品たち 最後に 小説の概要 この小説は、インディーズバンド“CRISIS”の人気ボーカリストであるチェシャの…

清冽な雪国に育まれた名将、直江兼続の生涯 『天地人』 著者:火坂 雅志 〈書評・レビュー・感想〉

評価:90/100 作品情報 著者 火坂 雅志 出版日 2006年9月1日 小説の概要 雪化粧が映える越後の冬と、人間離れした謙信に酔う文章 延々と戦国時代の説明が続く退屈な中盤以降 最後に 小説の概要 この作品は、戦国大名である上杉景勝(かげかつ)の懐刀として生…

堂々の最高傑作!! 『村上海賊の娘 #1~4』 著者:和田竜 〈書評・レビュー・感想〉

評価:95/100 作品情報 著者 和田竜 出版日 2013年10月22日 小説の概要 和田竜らしい戦国愛が濃密に詰まった超大作 実質主人公ですらある真鍋海賊の大将 豪快な海戦と、それを支える緻密な構成力 最後に 和田竜作品 小説の概要 この作品は、戦国時代の天正4年…

神の左腕を巡る戦国悲劇 『小太郎の左腕』 著者:和田竜 〈書評・レビュー・感想〉

評価:80/100 作品情報 著者 和田竜 出版日 2009年10月28日 小説の概要 戦国の狙撃手を巡る悲劇 物語に束縛されるだけの小太郎 最後に 和田竜作品 小説の概要 " data-en-clipboard="true"> この作品は、戦国時代でも鉄砲が重要視されていなかった時期(1556年…

笑いと感動の痛快バカ忍術アクションコメディ 『忍びの国』 著者:和田竜 〈書評・レビュー・感想〉

評価:85/100 作品情報 著者 和田竜 出版日 2008年5月 小説の概要 作家和田竜の見出した新境地 笑いに走りすぎてしまったがゆえにないがしろにされるもの 最後に 和田竜作品 小説の概要 この作品は、戦国時代、織田信長の次男織田信雄(のぶかつ)が、忍びの…

父子が憎み殺し合う激烈なる戦国ホームドラマ 『南海の翼 長宗我部元親正伝』 著者:天野純希 〈書評・レビュー・感想〉

評価:80/100 作品情報 著者 天野純希 出版日 2010年11月26日 小説の概要 卑怯と嘘と秘密主義の大きすぎる代償 コンセプトの面白さに対しやや弱めな語り 最後に 小説の概要 " data-en-clipboard="true"> この作品は、戦国時代に土佐のいち国人(こくじん)か…

村上海賊の戦国組織マネジメント 『秀吉と武吉 -目を上げれば海-』 著者:城山三郎 〈書評・レビュー・感想〉

評価:85/100 作品情報 著者 城山三郎 出版日 1986年 小説の概要 組織を率いる者の重責がこれでもかと詰まった陰鬱な歴史小説 毛利家が分かる丁寧な歴史解説 タイトルと内容の深刻な齟齬 最後に 小説の概要 " data-en-clipboard="true"> " data-en-clipboard=…

罪がテーマのSF短編集 『罪人の選択』 著者:貴志祐介 〈書評・レビュー・感想〉

評価:80/100 作品情報 著者 貴志祐介 出版日 2020年3月27日 小説の概要 貴志祐介のSF観が堪能できること請け合い もはや絶望がホラーですらある「夜の記憶」 植民惑星に蔓延する謎の信仰に迫る「呪文」 罪人が選ぶ答えはなぜいつも間違いなのか「罪人の選択…

負け戦の美学 『のぼうの城 上・下』 著者:和田竜 〈書評・レビュー・感想〉

映画版のトレーラー 評価:85/100 作品情報 著者 和田竜 出版日 2007年11月28日 小説の概要 一騎当千の武将率いる500の兵で2万の軍勢を迎え撃つ血湧き肉躍る忍城攻防戦 映画版との違い 最後に 和田竜作品 小説の概要 " data-en-clipboard="true"> " data-en-c…

織田信長の命である、安土山に築城せよ!! 『火天(かてん)の城』 著者:山本兼一 〈書評・レビュー・感想〉

映画版のPV 評価:90/100 作品情報 著者 山本兼一 出版日 2004年6月14日 小説の概要 お城作りもりっぱな戦だ!! 思っていたよりも盛り上がらないストーリー 最後に 小説の概要 この作品は、戦国武将である織田信長の居城、安土城の普請(ふしん)を任された宮…

想像力の限界を突き破った超傑作SF叙事詩 『百億の昼と千億の夜』 著者:光瀬龍 〈書評・レビュー・感想〉

評価:120/100 作品情報 著者 光瀬龍 出版日 1967年 短評 始まりと終わり、そして永遠の物語 死にゆく世界が託す遺言 1960年代の小説とは思えない奇抜なセンス 原作小説とマンガ版との比較 最後に 短評 ギリシャ哲学・バラモン教・仏教・キリスト教・量子論と…

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