発光本棚

書評ブログ

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外交兵器としてのアート 『アートは資本主義の行方を予言する -画商が語る戦後七十年の美術潮流-』 著者:山本豊津 〈書評・レビュー・感想〉

本の情報 著者 山本豊津 出版日 2015年9月16日 本の概要 アートを制する者が国際競争を制する この仕組みを1995年に完璧に見抜いていたオタキング 最後に 本の概要 この本では、資本主義が持つ本来なら有用性がないものが高値で取引されるというカラクリと、…

新たなる種の胎動 『イツロベ』 著者:藤木稟 〈書評・レビュー・感想〉

評価:85/100 作品情報 著者 藤木稟 出版日 1999年7月1日 小説の概要 ホラーでもありSFでもある、何でもアリな三部作の序章 『アークトゥールス』の誤解 最後に 続編 小説の概要 この作品は、アフリカへの医療ボランティアに志願した産婦人科医の間野(まの)…

果たして物語は終わったのか始まったのか 『アークトゥールス -全ての物語の完結と始まり-』 著者:藤木稟 〈書評・レビュー・感想〉

評価:90/100 作品情報 著者 藤木稟 出版日 2009年6月19日 小説の概要 星(アークトゥルス)に願いを託す、衝撃のラスト 歯車と化したキャラクターたち 読む順番に注意!! 最後に 前編 小説の概要 " data-en-clipboard="true"> この小説は『イツロベ』、『テン…

月刊ミニ・ブックレビュー #08 2021年4月号

はじめに 小説 3冊 書籍 14冊 最後に はじめに 今回のミニ・ブックレビューは2021年4月に読破した本をブログでのレビュー記事あり・なし問わず紹介します。 今月は金銭的に厳しく、Kindle unlimitedで読める無料の本だらけとなり、読書の選択肢が狭い月でし…

円環の虚無と無秩序の快楽 『テンダーワールド』 著者:藤木稟 〈書評・レビュー・感想〉

評価:95/100 作品情報 著者 藤木稟 出版日 2001年6月1日 小説の概要 サイバーパンクと伝奇と神話とミステリーとBLと… 作者と小説のフラクタルな関係性 新しいと古いが混在 最後に シリーズ 小説の概要 この作品は、近未来のラスベガスに作られた実験型巨大ネ…

考えるな感じろ、でもやっぱり考えろ 『TENET(テネット)』 〈レビュー・感想〉

トレーラー 評価:95/100 作品情報 公開日(日本) 2020年9月18日 上映時間 151分 映画の概要 この映画の絶対に覚えるべき基本ルール 理解したら理解したでツッコミどころの嵐なのはご愛嬌 最後に 映画の概要 この作品は、TENET(テネット)と呼ばれる謎の組…

人を死に誘う色 『カラー アウト オブ スペース -遭遇-』 〈レビュー・感想〉

トレーラー 評価:85/100 作品情報 公開日(日本) 2020年7月31日 上映時間 111分 映画の概要 原作と映画版との違い 極上のカラーデザイン 最後に 映画の概要 " data-en-clipboard="true"> この作品は、クトゥルフ神話の生みの親でお馴染みの、H・P・ラヴクラ…

記憶を巡る群像劇 『海鳥の眠るホテル』 著者:乾緑郎 〈書評・レビュー・感想〉

評価:80/100 作品情報 著者 乾緑郎 出版日 2012年9月 小説の概要 記憶の作家、乾禄郎の本領 生きた人物、生きた物語 グランドホテル形式だからホテル? 最後に 乾緑郎作品一覧 小説の概要 この小説は、美術モデルの仕事をする写真家志望の女と、妻がアルツハ…

画家の記憶に住む少女 『ツキノネ』 著者:乾緑郎 〈書評・レビュー・感想〉

評価:80/100 作品情報 著者 乾緑郎 出版日 2019年7月11日 小説の概要 サスペンス小説としてスタートは満点 徐々に設定のメッキが剥がれ出す中盤以降 最後に 乾緑郎作品一覧 小説の概要 この小説は、ダムの底に沈んだ町、“小楷(こかい)町”に存在した、未来…

月刊ミニ・ブックレビュー #07 2021年3月号

はじめに 小説 5冊 書籍 4冊 最後に はじめに 今回のミニ・ブックレビューは2021年3月に読破した本をブログでのレビュー記事あり・なし問わず紹介します。 最近は、レビュー記事を書く際に質を無視して早さのみを重視するようになり、その結果記事をアップし…

目覚めても目覚めても夢 『完全なる首長竜の日』 著者:乾緑郎 〈書評・レビュー・感想〉

映画版トレーラー 評価:80/100 作品情報 著者 乾緑郎 出版日 2011年1月8日 小説の概要 リアルな夢か、夢のようなリアルか ルネ・マグリット『光の帝国』 原作小説と映画版の違い 最後に 乾緑郎作品一覧 小説の概要 この小説は、センシングという昏睡状態の患…

散る命、記憶する人形 『機巧のイヴ -帝都浪漫篇- #3』 著者:乾緑郎 〈書評・レビュー・感想〉

評価:85/100 作品情報 著者 乾緑郎 出版日 2020年1月27日 小説の概要 続編ゆえの痛み 前作から変わらない問題点 最後に 機巧のイヴシリーズ 小説の概要 この小説は、カラクリで動く機巧人形(オートマタ)の伊武(イヴ)が登場する『機巧のイヴ』シリーズの…

物語は海を越え新世界大陸へ 『機巧のイヴ -新世界覚醒篇- #2』 著者:乾緑郎 〈書評・レビュー・感想〉

評価:80/100 作品情報 著者 乾緑郎 出版日 2018年5月29日 小説の概要 何もかもバラバラでブレブレな続編 最後に 機巧のイヴシリーズ 小説の概要 この小説は、前作から引き続きカラクリで動く機巧人形(オートマタ)の伊武(イヴ)が登場する『機巧のイヴ』シ…

江戸情緒溢れるカラクリ奇譚 『機巧のイヴ』 著者:乾緑郎 〈書評・レビュー・感想〉

評価:95/100 作品情報 著者 乾緑郎 出版日 2014年8月22日 小説の概要 カラクリ人形を題材とするカラクリ仕掛けの小説 ごった煮なのに引き締まった文章 最後に 機巧のイヴシリーズ 小説の概要 " data-en-clipboard="true"> この作品は、江戸時代を模した架空…

依存症による人類家畜化計画 『僕らはそれに抵抗できない -「依存症ビジネス」のつくられかた-』 著者:アダム・オルター 〈書評・レビュー・感想〉

本の情報 著者 アダム・オルター 訳:上原裕美子 出版日 2019年7月11日 本の概要 人間が電子ドラッグ奴隷になる恐怖の未来 電子ドラッグの仕掛ける罠 環境が生み出す依存症の罠 最後に 本の概要 この本は、アメリカの行動経済学の専門家が、ニコチン・アルコ…

コロナ禍に必要な真の知恵 『新型コロナ 7つの謎』 著者:宮坂昌之 〈書評・レビュー・感想〉

本の情報 著者 宮坂昌之 出版日 2020年11月19日 本の概要 免疫学で新型コロナの正体に迫る 最後に 本の概要 この本は、現役の免疫学者である著者が、免疫学の観点から新型コロナウイルスについて解説するブルーバックスの科学本です。中身はブルーバックスら…

屍のような人間と人間のような屍 『妖都』 著者:津原泰水 〈書評・レビュー・感想〉

評価:95/100 作品情報 著者 津原泰水 出版日 1997年10月 小説の概要 何かが死に、何かが生まれる瞬間に立ち会う怪奇譚 死者というモチーフで結ばれた作品たち 最後に 小説の概要 この小説は、インディーズバンド“CRISIS”の人気ボーカリストであるチェシャの…

月刊ミニ・ブックレビュー #06 2021年2月号

はじめに 小説 2冊 書籍 8冊 最後に はじめに 今回のミニ・ブックレビューは2021年2月に読破した本をブログでのレビュー記事あり・なし問わず紹介します。 今月はビジネス書の割合が過去最高に多く、毎日のようにビジネス書ばかり読んでいたら一ヶ月が終わっ…

工業デザイナーのものづくり論と日本への警鐘 『フェラーリと鉄瓶 一本の線から生まれる「価値あるものづくり」』 著者:奥山清行 〈書評・レビュー・感想〉

本の情報 著者 奥山清行 出版日 2007年3月1日 本の概要 珍トラブルが連続するイタリア滞在記 フェラーリのブランド戦略 壊滅的な日本の美的センス 最後に 本の概要 この本は、アメリカのGM(ゼネラルモーターズ)やドイツのポルシェ、イタリアのフェラーリ(…

ビジネス読書と教養読書の使い分け術 『外資系コンサルが教える 読書を仕事につなげる技術』 著者:山口周 〈書評・レビュー・感想〉

本の情報 著者 山口周 出版日 2015年10月20日 本の概要 決して目先の金儲けに走らず、知のネットワークを築く 最後に 本の概要 この本は、ビジネスパーソンの読む本には、古典のビジネス書のように即仕事に役立つ本と、直接仕事には繋がらなくても自分の個性…

地球史の語り部、その名は海 『海はどうしてできたのか』 著者:藤岡換太郎 〈書評・レビュー・感想〉

本の情報 著者 藤岡換太郎 出版日 2013年2月21日 本の概要 地球由来の山に対し、宇宙由来の海 灼熱地獄と氷地獄、超大陸の移動や気候変動が起こす生物の大量絶滅の不思議 最後に 本の概要 この本は、同じ著者の『山はどうしてできるのか』や『川はどうしてで…

清冽な雪国に育まれた名将、直江兼続の生涯 『天地人』 著者:火坂 雅志 〈書評・レビュー・感想〉

評価:90/100 作品情報 著者 火坂 雅志 出版日 2006年9月1日 小説の概要 雪化粧が映える越後の冬と、人間離れした謙信に酔う文章 延々と戦国時代の説明が続く退屈な中盤以降 最後に 小説の概要 この作品は、戦国大名である上杉景勝(かげかつ)の懐刀として生…

堂々の最高傑作!! 『村上海賊の娘 #1~4』 著者:和田竜 〈書評・レビュー・感想〉

評価:95/100 作品情報 著者 和田竜 出版日 2013年10月22日 小説の概要 和田竜らしい戦国愛が濃密に詰まった超大作 実質主人公ですらある真鍋海賊の大将 豪快な海戦と、それを支える緻密な構成力 最後に 和田竜作品 小説の概要 この作品は、戦国時代の天正4年…

月刊ミニ・ブックレビュー #05 2021年1月号

はじめに 小説 4冊 書籍 3冊 最後に はじめに 今回の読書記録は2021年1月に読破した本をブログでのレビュー記事あり・なし問わず紹介します。 ここ数ヶ月は毎日本ばかり読んでおり、それ以前に比べると格段に日々の生活が充実するようになりました。しかし、…

絶対初見理解不可能バビロニア 『Fate/Grand Order(FGO)絶対魔獣戦線バビロニア(アニメ)』 〈感想・レビュー〉

PV 評価:80/100 作品情報 放送期間 2019年10月~2020年3月 話数 全22話 アニメ制作会社 CloverWorks アニメの概要 いくらなんでも唐突に始まりすぎな最後の旅 戦慄のアクション作画と退屈なシナリオ 最後に アニメの概要 このアニメは、TYPE-MOONが製作した…

中途半端さが否めない川の解説本 『川はどうしてできるのか』 著者:藤岡換太郎 〈書評・レビュー・感想〉

本の情報 著者 藤岡換太郎 出版日 2014年10月20日 本の概要 世界中の謎多き川を巡るミステリーツアー 最後に 本の概要 この本は、川が出来るメカニズムを解説するという内容で、全体が3部構成で出来ています。 第1部は、世界中に存在する謎多き川に関する解…

神の左腕を巡る戦国悲劇 『小太郎の左腕』 著者:和田竜 〈書評・レビュー・感想〉

評価:80/100 作品情報 著者 和田竜 出版日 2009年10月28日 小説の概要 戦国の狙撃手を巡る残酷なる物語 物語に束縛されるだけの小太郎はじめ、もろもろの不満点 最後に 和田竜作品 小説の概要 この作品は、戦国時代のとある地方を舞台に、戦国最強の狙撃集団…

笑いと感動の痛快バカ忍術アクションコメディ 『忍びの国』 著者:和田竜 〈書評・レビュー・感想〉

評価:85/100 作品情報 著者 和田竜 出版日 2008年5月 小説の概要 作家和田竜の見出した新境地 笑いに走りすぎてしまったがゆえにないがしろにされるもの 最後に 和田竜作品 小説の概要 この作品は、戦国時代、織田信長の次男織田信雄(のぶかつ)が、忍びの…

父子が憎み殺し合う激烈なる戦国ホームドラマ 『南海の翼 長宗我部元親正伝』 著者:天野純希 〈書評・レビュー・感想〉

評価:80/100 作品情報 著者 天野純希 出版日 2010年11月26日 短評 卑怯と嘘と秘密主義の大きすぎる代償 コンセプトの面白さに対しやや弱めな語り 最後に 短評 この作品は、戦国時代を舞台に、一度は四国統一を果たしたものの、その後は転落の一途を辿った長…

村上海賊の戦国組織マネジメント 『秀吉と武吉 -目を上げれば海-』 著者:城山三郎 〈書評・レビュー・感想〉

評価:85/100 作品情報 著者 城山三郎 出版日 1986年 短評 組織を率いる者の重責がこれでもかと詰まった陰鬱な歴史小説 毛利家が分かる丁寧な歴史解説 タイトルと内容の深刻な齟齬 最後に 短評 " data-en-clipboard="true"> この作品は、戦国時代を舞台に、瀬…

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